• 2026.08.03
    • 課題解決事例

【導入事例】会議やイベントで活用される多目的ホールでの音響システム更新

関連タグ:

社内会議や各種イベントなど、ひとつの空間をさまざまな用途で使い分ける多目的ホール。

こうした空間では、登壇者の声からBGM、映像コンテンツの音声まで、「どの席にいても明瞭に聞き取れる」均一な音響が求められます。

今回は、多目的ホールでスピーカーの故障が発生したことをきっかけに、2026年6月に実施した音響システム更新の事例をご紹介します。

今回の多目的ホールは、ステージ前から客席に向かって横に大きく広がる「扇形」のレイアウト
左右に広い一方で、奥行きはそれほど深くないという特徴の空間です。

既存設備はステージ脇のメインスピーカー(点音源スピーカー)と天井スピーカー12台の組み合わせでしたが、メインスピーカーが故障していることもあり、明瞭度と音圧がかなり落ちている状況でした。

このような空間では、メインスピーカーだけでカバーしきれない範囲を天井スピーカーで補うことがよくありますが、そのことによって音の一体感が損なわれメンテナンス対象が増えていたのも実情でした。

つまり今回の更新では、単なる「壊れた機器の置き換え」ではなく、扇形のホール形状に合わせて、場内全体へ均一に音を届けられる構成へと最適化することがポイントとなりました。

AV制御を
もっとシンプルに
ノーコード・ローコードで様々な機器に対応する
マルチベンダーAV制御アプリ。
SDC Operator の操作パネル画面
🚀 2026年7月上旬 公開予定詳しく見る

メインスピーカーを、水平指向角150°のコラムスピーカー JBL CBT 70J-1へ更新。
60Hzまでの低音域もカバーできるため、スピーチだけではなくイベント時の音楽ソースにも対応しています。また、天井吊り金具がメーカー純正品でラインナップされておらず、特注の金具を製作し設置しました。

あわせてパワーアンプをスピーカーに最適な機種へ入れ替え、ミキサーはラックマウント型のデジタルミキサー「TF-RACK」を導入しました。

納入機器

  • YAMAHA デジタルミキシングコンソール TF-RACK 1台
  • CROWN DSP内蔵2chパワーアンプ CDi 2|600 1台
  • JBL コラムスピーカー CBT 70J-1-WH 2台
  • 特注天井設置金具 2式

システム概念図

今回メインスピーカーに採用したJBL CBT 70J-1は、スピーカーユニットを縦に並べたコラム(ライン型)スピーカーです。点音源と異なり音が円筒状に放射されるため距離による音圧の低下がゆるやかで、近くの席にも遠くの席にも均一な音圧で音を届けられるのが大きな特長です。

水平指向角は150°と広く、左右に広がる客席を少ない台数でカバー可能。高域用ツイーター16基と5インチ・ドライバー4基を同軸配置した2-Way構成により、スピーチの明瞭さと音楽再生の豊かさを両立しています。垂直指向角をNarrow(25°)/Broad(45°)で選べる機能も備え、天井や床からの不要な反射も低減し、明瞭度の向上にもつながります。

こうした均一なカバー力により、メインスピーカーだけで場内全体をしっかりカバーできるようになりました。もともと奥行きの浅いホールということもあり、これまで補助的に使っていた天井スピーカーは未使用にし、天井スピーカー用のアンプは更新対象から外すことで、システム全体のコストダウンにも貢献しました。必要な機器を見極めて構成を絞り込むことも、最適なシステム設計の重要な要素です。

スピーカーの性能を最大限に引き出すには、スピーカーに適合したパワーアンプの選定が欠かせません。今回はメインスピーカーの特性に合わせて、DSP内蔵アンプへ更新。DSPによってスピーカーごとの最適な音作りや保護設定が行えるため、機器の性能をフルに発揮させながら、安定した運用が可能になります。

そして今回の更新で大きなポイントとなったのが、ラックマウント型デジタルミキサー「TF-RACK」の採用です。コンパクトにラックへ収まりながら本格的なデジタルミキシングが行えるうえ、社内ネットワークに接続することで、離れた本社からも操作できる構成としました。

これにより、現場に設備担当者がいなくても、本社からトラブル対応や操作のサポートを行えるようになりました。「急に音が出なくなった」「操作がわからない」といった場面でも、本社側からリモートで状況を確認・調整できるため、運用負担とダウンタイムを大きく低減できます。単なる音質改善にとどまらず、ネットワークを活用して“運用しやすい仕組み”そのものを構築した点が、今回の事例の特徴です。

音響システムの更新は単なる機器の置き換えではなく、空間の形状・用途・既存設備・ご予算をふまえた「設計」が成果を大きく左右します。同じ「音が聞き取りにくい」というお悩みでも、最適な解決策は現場ごとに異なります。

今回は本当に必要な機器だけに構成を絞り込むことで性能とコストを両立しました。
こうした最適な設計は、事前の現場調査で空間の形状・既存配線・運用方法を正確に把握することから始まります。

私たちSOEシステムズは、数多くの映像・音響システムの設計・施工に携わってきました。特定メーカーに縛られない最適な機器構成のご提案から、施工・アフターサポートまでをワンストップでご提供します。

「会場の音声が聞き取りにくい」「音響システムの調子が悪いが何が原因かわからない」「Web会議で音声が届かず困っている」

そうしたお悩みは、まずはお気軽にご相談ください。現場の環境を詳細に分析し、課題解決とご予算に合わせた最適なプランをご提案いたします。まずは無料の現地調査・コンサルティングから承ります。

ヒアリング・現場確認・お見積り無料

あなたのお悩み、SOEシステムズが解決します

【オフィス・店舗・工場をお持ちの企業様】

  • オフィスのDXを推進したい経営者様
  • 会議室の音質改善を急に頼まれた総務担当者様
  • 防犯カメラの設置を検討している工場管理者様
  • エントランスにサイネージを導入したい広報担当者様など

現場を見て、予算に合わせた解決策をご提案します。

【内装会社・設備会社などのパートナー様】


さまざまな業種の方からご相談いただいています

  • 商業施設や展示空間を扱う内装会社様
  • 電気設備会社、建築会社様
  • 空間演出を含むプロジェクトを請け負う法人様
  • オフィス製品メーカー、販売会社様
  • 「映像・音響のことで、どこに頼めば良いか分からない」現場をお持ちの方

お客様へのご提案から施工・納品まで、 技術面でしっかりサポートいたします。

Writer この記事を書いた人

鈴村 慎悟 SOEシステムズ 代表取締役

映像・音響業界で20年以上の経験を持つプロフェッショナル。 放送局・CATV局・映像制作会社向けのシステム納入を多数手がけるほか、LEDビジョンやプロジェクションマッピングにも精通。 これまで培った技術とノウハウをより多くの方に届けたいという想いから、SOEシステムズを設立、岡山を拠点に映像・音響ソリューションを提供している。 専門的なことも、噛み砕いて分かりやすくお伝えします。 『こんなこと聞いていいのかな』という些細なことでも、お気軽にご相談ください。

この人が書いた記事をもっと見る