近年の放送制作には欠かせなくなってきた情報カメラ。
台風、大雨、河川の氾濫などの災害時にも、安全にその状況をリアルタイムに視聴者に届けられるシステムとして大いに活躍します。従来は専用のカメラシステムを用いていましたが、ネットワークカメラの高画質化・多機能化により安価に場所を選ばず構築することが可能になりました。
今回は2025年10月に納入したネットワークカメラを用いた情報カメラシステムリニューアルの事例をご紹介します。
ネットワークカメラの高性能化がもたらした恩恵
先にも述べましたが情報カメラはネットワークカメラの高性能化により、従来に比べて安価にシステム構築することが可能となりました。また必要な機器類もコンパクトかつ少なくなり設置場所の幅も広がりました。
そのため近年では、複数箇所の河川の水位状況や主要道路・交差点の渋滞状況などの映像をリアルタイムに提供できるようになりました。
また、ネットワークカメラからストリーミングされる映像データを受信し、映像信号として出力するデコーダーが安価かつ高性能になったことも寄与しています。
システム概要
今回はネットワークスイッチとメディアコンバーターは既存流用し、カメラ及びネットワークデコーダーの更新とカメラリモコンを追加しました。
納入機器
- i-PRO 21倍 屋外PTZ AIカメラ WV-S65340-Z2N 1台
- メディアエッジ ネットワークデコーダー ME-DPSTD/SDI 2台
- エルーア ネットワークカメラコントローラー ちょいスティック2 AS-C2004 1台
システム概念図

滑らかな映像と高画質化を実現

フルフレームのデコードに対応したネットワークデコーダーに更新することで、問題となっていたカクつきや途切れが解消。画質も最新のカメラにより大幅に改善し、カメラリモコンを追加することで簡単に任意の画角に合わせることも可能となり、情報カメラの活用の幅が広がりました。
また、メディアエッジのネットワークデコーダーは複数台のカメラを登録することが可能で、その切替はリモコンで誰でも簡単に行えます。カメラが増えた場合もデコーダーを増設することなく、任意のカメラ映像を取り出すことが可能です。
施工面でのワンポイントアドバイス
今回更新対象となったカメラはパナソニック製。新たに導入したi-PROの前身となったメーカーです。
そのためカメラを設置する支柱の取付穴とカメラ取付け金具のピッチが全く同じであったため、支柱の交換や加工の必要なく設置が可能でした。それにより設置コストを削減することが出来ました。
カメラを更新する際の機種選定において重要なポイントとなるので、事前の現場調査でしっかりと確認しましょう。ただし、同じメーカーでも取付け金具が変わったり、仕様の変更があるので注意が必要です。
また、PoEインジェクター(電力供給装置)についても供給電力が新しいカメラに適合しているか確認することが必要です。
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